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時代の波は速い

流行に遅れがちな大学院生のブログです。

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暗記数学をやめる(数学が苦手な高校生向け)

教育・勉強

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数学が苦手という人は、そもそも公式を覚えることが苦手で、問題が解けないということがよくあります。

 
しかし、公式は覚えるに越したことはありませんが、別に覚える必要のない公式もけっこうあるのです。


公式を「ただの数や文字の羅列」「よくわからないけど問題を解くための道具」のように見ている人は、公式を覚えることや問題を解くのがつらいと思います。公式の意味を理解して初めて、数学が楽しいと思えるのはないでしょうか。

 
ということで今回は、公式をなんでもかんでも丸暗記するのを止めるための例になる記事(数Bの数列の話)を書こうと思います。数学が苦手な人向けの記事なので、数学がスラスラできる人は読むだけ時間の無駄だと思います。


数列の公式の意味や証明を考える

意外と公式が多くて面倒な数列ですが、パッと導くことのできる公式は多いです。その例をいくつか見ていきましょう。

等差数列の一般項  {a_n}

 {a} を初項、 {d} を公差とすると
{ \displaystyle
a_n = a + (n-1)d 
}
という、とても基本的な公式です。
では、この公式の意味を考えましょう。


たとえば、 {a_2} はどのように求めるでしょうか?

これはとても簡単で
初項  {a}(つまり {a_1})の次の数ですから
初項  {a} に公差  {d}1回足して

{ \displaystyle
a_2 = a + 1\times d 
}

ですね。



では、 {a_3} はどのように求めるでしょうか?

これもとても簡単で
初項  {a} の次の次の数ですから
初項  {a} に公差  {d}2回足して

{ \displaystyle
a_3 = a + 2\times d 
}

です。




法則が見えてきましたね!

同じようにすると

 {a_4}{ a_4 = a + 3\times d}
 {a_5}{ a_5 = a + 4\times d}

.....

つまり、 {a_n} を求めるには
初項  {a} に公差  {d} {(n-1)} 回足して

{ \displaystyle
a_n = a + (n-1)d 
}

ということですね。


この意味さえ理解していれば仮に公式を忘れてもすぐに思い出せます。


等比数列の公式
{ \displaystyle
a_n = a r^{n-1} 
}
も、ほとんど同じ感じです。
足し算が掛け算になっただけ。

等差数列の和  {S_n}

初項  {a}、末項  {l}、項数  {n}
である等差数列の和  {S_n}

{ \displaystyle
S_n = \frac{1}{2}n(a+l) 
}

です。


この公式を説明するために簡単な例
等比数列 {1,3,5,7,9} の和  {S_n} を考えてみましょう。
初項1、末項9、項数5です。


とりあえず  {S_n} を書いてみると

{ \displaystyle
S_n = 1+3+5+7+9
}

です。
次にこれをひっくり返して書いてみます。

{ \displaystyle
S_n = 9+7+5+3+1
}

そして並べてみます。

{ \displaystyle
\ S_n = 1+3+5+7+9 \\
\ S_n = 9+7+5+3+1
}

この2つの各項を足してみます。

{ \displaystyle
2S_n = 10+10+10+10+10
}


おお、全部10になりました。
10が5個できました。
1+9 も 3+7 も 5+5 も全部10です。

これはたまたまではないのですが、文字で説明するのは面倒なので教科書読んでください(というかこの記事の内容はほとんど教科書に載っている)

さて、この10というのは、1+9 でも 3+7 でも 5+5 でもなんでもいいのですが、とりあえずひっくり返して足したものは全部10になってるので、初項である1と末項である9を足したものだとしておきましょう。

この初項と末項を足した10が5つあるので、

{ \displaystyle
2S_n = 5\times (1+9)
}

求めたいのは  {S_n} なので2で割って

{ \displaystyle
S_n = \frac{1}{2}\times 5\times (1+9) 
}


これを公式

{ \displaystyle
S_n = \frac{1}{2}n(a+l) 
}

と見比べてみると、確かに一致していますね。

厳密な証明はしていませんが、これで「初項  {a} と末項  {l} を足したものに項数  {n} をかけて2で割る」という公式の意味がわかったと思います。


ちなみに等差数列の和の公式は

{ \displaystyle
S_n = \frac{1}{2}n \{2a+(n-1)d\}
}

という形もありますが
これは末項  {l} {a_n} として
先ほどの {S_n}の公式に

{ \displaystyle
l = a_n = a+(n-1)d
}

を代入しただけなので、覚える必要は皆無です。この  {a_n} については先ほど説明しましたね。

 {\sum k} の公式

{ \displaystyle
 \sum_ {k=1}^n k = \frac{1}{2}n(n+1)
}

という公式があります。

これは

{ \displaystyle
 \sum_ {k=1}^n k = 1+2+...+n
}

としてやると「初項1、末項  {n}、項数  {n}」という等差数列の和であると考えることができるので、先ほどの等差数列の和の公式を使って

{ \displaystyle
 \sum_ {k=1}^n k = \frac{1}{2}\times 項数 \times (初項 + 末項)
}

つまり

{ \displaystyle
 \sum_ {k=1}^n k = \frac{1}{2}n(1+n)
}


ですね。仮に忘れてしまっても一瞬で思い出せます。

階差数列の公式

もう書くの疲れたから教科書見てください(クソ)

(番外)  {\sum k^2} の公式の確認

{ \displaystyle
 \sum_ {k=1}^n k^2 = \frac{1}{6}n(n+1)(2n+1)
}

という公式があります。この公式も求めることはできますが、少し計算が面倒です(詳しくは教科書参照)


このような導出が難しい公式は、残念ながら頑張って覚えてしまうのが1番です。しかし、頑張って覚えてもテスト中に「これであってるかな...?」って不安になることもあると思います。

そういうときは「実際に値をあてはめてみて確認」することをオススメします。

たとえば、上記の公式で {n = 2} とします。


左辺は
{ \displaystyle
 \sum_ {k=1}^2 k^2 = 1^2 + 2^2 = 5
}

次に右辺は
{ \displaystyle
\frac{1}{6}・2(2+1)(2・2+1) = 5
}

となり、左辺と右辺が一致しているので

{ \displaystyle
 \sum_ {k=1}^n k^2 = \frac{1}{6}n(n+1)(2n+1)
}

という公式は「多分」あってそうです。もし公式をまちがって覚えていたら、「多分」左辺と右辺の値が一致しないでしょうから。


ここで「多分」と言っているのは、「たまたま一致しただけかもしれない」「たまたま一致しなかっただけかもしれない」という可能性があるからです。


この「たまたま」がなるべく起こらないようにするには、特殊な値を代入しないことが大事です。特殊な値とは主に「0」や「1」などです。

三角関数などでは「 {\pi} 」や「 {\frac{\pi}{2}} 」なども特殊な値ですね。あと「 {\frac{\pi}{4}} 」などもsinとcosの値が等しくなってしまうので、代入して確かめるのには不向きです。

加法定理などは、覚えにくく間違えてしまう人も多いでしょうから、このように「実際に代入してあっているか確かめる」というのは効果的な手段です。

おわりに

今回は主に数列についてやりましたが、他の分野でも簡単に導ける公式は多いです。

公式の意味をしっかり理解することは、暗記量を減らしたり数学のより深い理解につながったりします。公式をただの数式としてしか捉えてなかった人は、ぜひ公式の意味や導出まで目を向けるようにしましょう。公式の意味も理解せずに解く数学なんて、ただのパズルゲームのような気がしますしね。


 


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